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定年後の資産運用はお堅い投資で少しでも豊かな物にできるかも

投稿日:2019年5月21日 更新日:


定年するまでに

3,000万円貯めよう!

そうすれば安泰なんじゃないの?

というキャッチフレーズをよく見かけます。

という事で、

65歳時点で金融資産は3,000万円

その条件ならば、私ならこう運用するかな。
というシミュレーションを、
3パターンして見ようと思います。

 

前提条件

個人的条件
・年齢 65歳
・運用期間 30年
 95歳までの寿命とします
(夫婦ともに30年後、同時にぽっくり)

・金融資産は3,000万円
 家や車など借金なし
・土地資産は無視します
・3,000万円を使い切る

経済動向(30年ずっと)
・1ドル=100円
・インフレ、デフレはなし
・投資先の利益、損失もなし
ただし配当は変化せずあり
・金利変動もなし
・年金支給金額の変動もなし

最近は100歳時代なんて言われていますので、95歳までとし、その他経済動向は変化しないと仮定します。
また、年金も減らすとか、遅らすとか、先にもらうとか色々ありますが、いろいろ考えていたらキリがないので、65歳から受給開始して、インフレ・デフレ変化を受けず一定と仮定します。

年金受給額は一般サラリーマンの平均受給額
264万円/年 (22万円/月)とします。

余裕ある老後は
420万円/年 (35万円/月) とされていますので、
こちらの数字もちょくちょく登場します。

ではこの条件で、3,000万円を使い切る!!
を考えてみましょう。

 

パターン1 運用は一切しない

これは簡単です。
「図1:パターン1 3,000万円を運用しない場合」を参照願います。

3,000万円 ÷ 30年 = 100万円/年

厚生年金の平均支給年額 264万円を足して

364万円 /年(30.3万円/月)

となります。

たしかに、月に30万円あれば、贅沢しなければ暮らせますよね。
このあたりが、3,000万円の根拠になっているのかもしれませんね。

 

話は逸れますが、少し前までは運用期間が20年くらい(60歳から80歳とか85歳)な言い回しが多かったように思います。

運用期間20年(60歳から80歳)なら、

3,000万円 ÷ 20年 = 150万円

となり、年50万円、月4万円強
増えることになります。

これだと、年金受給額 264万円 に 150万円をたして

414万円。

余裕ある老後が送れるとされる
420万円とほぼ同等となります。

寿命が延びるのは嬉しい事ではありますが、生きるリスクとして考え物となりますね。



 


パターン2 アメリカ国債を買って利金を活用

本来なら30年物とか、運用期間が長い国債の方が金利が高いので、そう言った長い物を選びたいのですが、最近はイールドギャップ問題が叫ばれる中、短期・中期・長期ともほとんど差がない状態です。
なので、前提としてインフレは無い物とし、10年物で運用をシミュレーションしてみます。
また常に10年国債は購入できるものとします。

 

65歳から75歳までの運用

1,000万円の現金を10年間で使い切ります。
この間の10年なら、どの年でいくら使っても構いませんが、図では便宜上、年に均等割りしています。

そして残りの金額 2,000万円
アメリカ国債を購入して運用します。
運用金利は3%を少し割り込むくらいでできると思いますが、税金や為替手数料などを考慮して、厳しめに年2%で運用できるとします。

すると「図2:パターン2 アメリカ国債で運用した場合」のようになり、
最初の10年(65歳から75歳)
404万円/年(33.6万円/月)
となり、余裕ある老後(420万円/年 35万円/月)に近い生活が送れそうです。
年に何回かは旅行も可能ですよね。

10年が経過して75歳になると、アメリカ国債が償還されて 2,000万円が戻ってきます。

この時、手持ち資金は底を尽きますが、この償還金 2.000万円が残り20年の運用資産となります。

 

75歳から85歳までの運用

償還された 2,000万円のうち 1,000万円を現金として残し、

残りの 1,000万円で、またアメリカ国債を購入します。
運用金利は前の10年と同じ2%とします。

金利の高い20年物国債を最初に購入しておけばいいじゃん。
そう思われるかもしれません。
0.1%程度は金利も高いですからね。

しかしここでは、10年の間に金利変動があるかも知れませんので。
購入時期を刻んでシミュレーションしています。
もちろんめんどくさいから65歳の時に20年物を買うんだ!
としても構いませんよ。

75歳から85歳までの10年間
384万円/年(32.0万円/月)

となり運用をしないパターン1に比べて、20万円/年多くなります。

 

85歳から95歳までの運用

さらにまた10年が経過して、アメリカ国債が償還されて 1,000万円が戻ってきます。

このお金はもう運用はせずに均等割りします。

この歳になれば、もう派手な生活はしないでしょうからね。

ここで、パターン1運用しない場合と同じ年間金額になります。

 

パターン2 アメリカ国債のまとめ

最初の10年は、余裕ある老後の金額程度となり、健康なうちに遊びましょう!
次の10年は、まあまあの金額となり、運用しないよりは少し楽しめる額となります。
最後の10年で、3,000万円を均等割りした額と同等になり、運用して良かったと思えるのではないでしょうか。

 

アメリカ国債による運用益は30年間のトータルで

600万円となります。

20万円/年(1.6万円/月)の運用益です。

3,000万円の資産に、30年間で600万円加算されることになりますので、
なかなかいいと思いませんか。

パターン3 ニューヨーク証券取引所に上場するETFのVYMまたはHDVに投資する

VYM 、HDVの詳しい説明は省略しますが、高配当株に投資するETFです。
詳細を知りたい方は、こちらをご覧ください。

VYM、HDVともに年間の配当は3.5%くらいの高配当です。
しかし、税金やドルから円に戻す為替などを考慮して、厳しめに
2.5%の年間の配当金とします。

一見、こちらの方がアメリカ国債よりいいじゃん!
となりますが、アメリカ国債はアメリカが消滅しない限り確実に毎年の利金と、償還時の償還金は受け取れます。

しかし、VYMやHDVには、値下がりのリスクがあります。
リーマンショック時には、VYM は半値近くまで落ち込みました。
(HDVはリーマンショックの時には、まだありませんでしたが、あったとしたら、ほぼ同じような状況だったと思います)

ただし、その後は急速に持ち直し、大きな値上がり益を提供しています。

なので、ここでVYMやHDVを投資対象にしたのは、

高い金利
値上がり益の期待

です。

わかりやすくするために、アメリカ国債と
同じ投資期間、金額でシミュレーションしてみました。


65歳から75歳までの運用

アメリカ国債の時と同様に、現金1,000万円を最初の10年で使い切ります。

そして、残りの2,000万円で
VYMまたはHDVを購入して10年間、配当金をもらいながら運用します。

VYM を1,000万円
HDVを1,000万円と分散させても構いません。

「図3:パターン3 VYMで運用した場合」のように
最初の10年(65歳から75歳)は
414万円/年(34.5万円/月)

となり、この方法なら余裕ある老後(420万円/年 35万円/月)とほぼ同等の生活が送れそうです。
月に5千円少ないだけですからね。

アメリカ国債のみで運用するより、年間10万円多く運用益を受け取れます。

10年が経過したら、現金1,000万円は底をつきますので、
VYM を1,000万円売却して、現金をつくります。

なので、この時点で
現金 1,000万円
VYM  1,000万円

となります。

この時、VYM一気に1,000万円売却するとしていますが、毎年100万円づつとか、運用成績を見ながら細かく運用するのもあると思います。

できれば、こちらの方が良好な結果になると思います。
どうしてもVYM は値動きがありますので、分割した運用の方がオススメです。

 

75歳から85歳までの運用

現金 1,000万円の使い切りと、
VYM 1,000万円の配当金25万年/年の
389万円/年で暮らすことになります。

運用しない場合より、年間25万円多い状態です。

 

85歳から95歳までの運用

また10年が経過して、手持ち資金が無くなると、
VYMを全額売却して、1,000万円の現金をつくります。

このお金はもう運用はせずに均等割りします。

 

パターン3 VYMのまとめ

こちらもアメリカ国債で運用したと同じように、
最初の10年は、余裕ある老後の金額程度となり、健康なうちに遊びましょう!
次の10年は、まあまあの金額となり、それなりに楽しめる額となります。
最後の10年でも、3,000万円を均等割りした額よりも多くなり、運用して良かったと思えるのではないでしょうか。

VYMによる運用益は
25万円/年(2.0万円/月)
30年間でトータル 750万円の運用益となります。

ここでは値上がり益はなし と定義しましたが、

もしかしたら、VYMは値上がり益が出ているかもしれません。

そんなお楽しみがるのが、VYMへの投資です。

 

全体のまとめ

3つのパターンでシミュレーションしてみました。
手堅くアメリカ国債や、アメリカ株でも高配当株という堅い企業に投資するVYMに投資して
運用することで、30年でアメリカ国債なら600万円、VYMなら750万円の運用益が得られることが分かりました。

また、堅く行きたいけど、少し値上がり益も期待したいと思う方は、
ハイブリッド投資をしてみるのも手ですね。
例えばアメリカ国債50%、VYMを50%の様に、リスクを取り、更なる値上がり益を狙う手もあると思います。

しかし、あまり値上がり益をきたいすると、虎の子のお金を目減りさせる可能性もありますので、あまり欲張らず、年金の様にアメリカ国債の利金をいただく運用方法が私は好きですし、オススメですね。

ともかく、
アメリカ国債 年2%
VYM 年2.5%
現金(今回は3,000万円)

これを元に、投資年数と投資金額の比率を変えてみるだけです。

これくらいのラフなシミュレーションなら簡単に出来ると思います。

ただただ手持ち現金(今回は3,000万円)を取り崩していくより、お堅い投資によって運用して行くのは、少しでも豊かな老後になるための必須条件なのではないでしょうか?

 






 




 

バンガード・米国高配当株式ETF【VYM】 配当を再投資するならこれもあり!

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