最近、フライトログを書いてほしいと、CAさんに手渡している光景を目にすることが多くなりました。
それについて思うことを書いてみたいと思います。
あくまでも私個人の考えなので、ご了承くださいね。
まずフライトログってなんなん?
と思われるかもしれませんが、
本来はパイロットがフライトを記録する航海日誌みたいな物でらしいです。
それを航空ファンが真似をして、自分の搭乗記録を付けるために始めたのが、マニアさんフライトログ。
最近はインターネットの発達もあってか、マイル修行をする方々が増加して、その方々が航空マニアの真似をして、これまた最近流行の御朱印集めのように始めているのではないかと思われるのが、収集癖フライトログ。
でも、これ本当にいるの?
ほんとうに必要?
てめえで調べて書く、記録としてのフライトログなら私はなんもいいません。
でも、この連中はフライトログをCAさんに書いてもらうんです。
そこが本職のパイロットと素人との違いです。
もちろん本職のパイロットはCAさんに書いて~
なんて言いません。
自分で書きます。
パイロットさんは何を書いているかは知りませんが・・・。
たぶん、便名・空港・高度に速度に天候がどうでなんて書いてるんだと勝手な想像。
いまの時代、高度や速度などなど、フライトレーダーや天気予報をネットで調べれば、飛行記録なんて全部自分で書けるはず。
自分の搭乗記録なんか自分で書け!
というのが私の感想です。
(まあ、搭乗した飛行記録なんてどうでも良くて、CAさんからのメッセージが欲しいのが大半だろうけど)
(これくらいのデータはフライトレーダーから読み取れます)
(いまどきはWifi装備の機材が増えましたので飛行中でもみえます)
自分の業務記録(飛行記録)を他人に書いてもらうか?
そう思ってしまうのでした。
10,000歩譲って、国際線や、沖縄→新千歳みたいなロングフライトで、丁寧にCAさんにお願いする。
まあ、それならサービスしてもらってもいいんじゃない。
そう思うのですが、
名古屋⇔羽田便のように、フライト時間が1時間程度の便でもお願いしている風景を最近とてもよく目にします。
それも、書いてくれて当たり前かのように、
書いて!
と言った感じに。
(特に40、50ぶら下げたおじさんに多い気が。統計データはありませんが)
名古屋⇔羽田なんて、実際50分も飛んでません。
その間に、安全確認・確保、ドリンクサービス、機内販売、子供にお土産を配り、着陸前には耳痛防止の飴配りなどなど。
客室ではニコニコしているCAさんですが、ギャレーでは戦場と化しています。
満席で、かつ気流が悪くてシートベルトサインが消えるのが遅れたときなんか、
着陸態勢に入りギアダウンしてても、まだ、ガサガサガッチャンガッチャンとギャレーで戦ってます。
CAさん、着陸寸前に着席、息を整え到着のアナウンスなんて時も。
特に、羽田→名古屋便でそういう状態が多い気がします。
理由はなんとなくわかりますが、あえては書きません。
物量的に仕方のないことですから。
この便、プレミアムクラス付きなんですが、そちらのハードさも想像すると他人事ながら吐きそうになります。
フライトログは短距離線(少なくとも2時間以内)では遠慮しましょうよ。
そもそも、このフライトログを書いて頂けるのは、暗黙の了解とサービスの一環です。
ぼくも、わたしもとなったら、フライトログ記入専門のCAさんを乗務させないといけなくなります。
または全面禁止お断り。
そんな世知辛い状況にならないためにも、時と場合を考えて行動しましょうね。
これ、航空会社に提案ですが、今日の予定フライト情報、
搭乗ゲートに貼っておいたらいかがでしょう。
ほんとうに飛行記録を付けたい方のフライトログならそれで充分なはず。
結果系が欲しいなら、到着ゲートか、荷物受け取りターンテーブル近くに
ホワイトボードを用意して掲示しておけばOK!
きょうはこんな感じに飛んできました!
なんてすればいいのに。
まあ、会社側と現場側と乗客側とは考え方が違うから難しいとは思いますが。
フライトログではないけど、CAさんのサービスで、メッセージカードを頂くことがあります。
もちろん、CAさん個人の自発的なサービスなので頂けることは極々稀です。
これでいいじゃないですか。
というより
これがいいんです!
お願いしてメッセージを書いて頂くのではなく、
何かエピソードがあって、それにCAさんがカードを書こうという気持ちと時間的余裕があったときに、頂けるメッセージカード。
こちらのカードはとても印象に残りますよ。
そのときのエピソード、CAさんの真心が伝わります。
頂いたカードはすべて大切に保存していますし、その時のこと鮮明に覚えています。
欲しいと求めていただく飛行情報やメッセージではなく、
サービスする側の方から、気持ちとしていただくメッセージ。
(頂いたメッセージカードの一部)
(メッセージにはエピソードをはじめ、とても工夫して書いてくれています)
私はこの先も、フライトログをする気はまったくありません。
どちらかと言うと批判的です。
この先もずっとサービスを受ける立場として、メッセージカードを書きたいと思っていただけるような乗客でありたいと思っています。
最高のサービスを受けたければ、最高の乗客であれ!