投稿日:2021年6月2日 更新日:
ソフトバンクグループから劣後社債が発行されるとのこと。
ちょっとばかり、購入意欲があったのでチラチラと中身を確認してみました。

注)以下、債券・社債・劣後債といった単語が出てきますが、すべて同じものと、ご理解くださいね。
1.まず社債の概要
発行額は 4,050億円
ソフトバンクグループは2016年にも発行して資金調達います。
劣後債はほぼ100%、ファーストコールと呼ばれる、初期の設定年数で償還(今回の社債は5年)されているから、
その資金の穴埋めで、2021年に発行という形になったんかな?
と考えています。
次に利率と年数ですが、
償還までの年数は35年
当初5年間は 2.45~3.05%
たぶん今回は 2.80%前後 で決定するんじゃないかと思いますが、どうなんでしょうね。
その後の6年目からは、毎年利率が変わり
その年の、1年国債金利+2021年6月3日の5年国債流通利回りへの上乗せ。
それにプラスして、
年数により、0.25%、0.30%、1.00%
となりますが、実際のところ国債なんて、ゼロみたいなもんですから金利は大きく下がることになります。
ただ、凄くインフレが進み、1年国債の金利が上がれば、金利は増えたことになりますが、
その時は、それ以上に世間様のインフレが進んでいるでしょうから、
見栄えのする商品では無くなっていると思われます。
ここで(6月3日)追記です。
当初5年 2.750%
5年目~20年目 3.100% + 1年国債金利
20年目~25年目 3.150 + 1年国債金利
25年目~30年目の満期まで 3.850% + 1年国債金利
に決定しました。
すみません。
5年目以降は金利が低下すると書きましたが、
5年国債流通利回りへの上乗せ分が、2.85%もあるとは知りませんでした。
お詫びして訂正いたします。
しかしながら、5年目でファーストコールがかかるから、
5年目以降の金利は、夢の数字でしょうけどね(笑)
追記おわります。
しかしながら、ソフトバンクグループ側に期限前償還条件というのが付いていますので、
ファーストコールという強制償還の権利が行使される確率は限りなく100%に近いです。
まあ、ソフトバンクグループの身に何かない限りは、ソフトバンクグループが持つ、ファーストコールが発動できる権利を得るまでの
5年間 2.80%(予想)の金利を頂いて
2026年に 強制償還されてさようなら という形にあると思います。
例として
100万円購入
正味な金利 2.80%(予想) ー 税金20.315% = 2.23%(端数切捨て)
100万円の2.23% は 22,300円
これが、正味の金利の金額。
この金利を5年間もらって
22,300円 × 5年 = 111,500円
100万円買うと、5年後には111万500円になっている計算です。
(超概算です)
ちなみに購入は100万円から、100万円単位で購入できます。
100万円、200万円、300万円、、、、。
ということで、端数では買えません。
野村証券は500万円から、100万円単位だそう。
きっと、たいして儲からない社債なんか、仕事がめんどくさいだけだから、
500万円からじゃなきゃ売ってやんないよ~。
ってことかな?
違っていたらまた理由を教えてくださいね。
あと、仮に5年で償還されなくても、その後どこかで償還されます。
また、35年先まで償還されなかった場合は、
35年後に、投資金額のすべてが償還されて帰ってきます。
なので、費用だけで見たら、絶対損はしない商品です。
ただし、リスクとして
・ソフトバンクグループが倒産したら紙切れ同然となります
・途中で売却したら損(購入額を売却額が下回る)かもしれないです
・インフレが進んでいたら、投資額の価値が変わっているかもしれません
大和証券さんのパンフです。
ご参考まで。




2.ところで、劣後債ってなんなん?
まずは安全性ですが、ソフトバンクグループに何かあった時の、我々の投資資金回収の序列と思えばいいですね。
順番的には
1番.銀行
2番.社債
その中でもまず社債
最後に 劣後債
3番.株
銀行が一番にお金を回収して、
その次に社債、
その社債でも普通の社債が先に資金回収して、
そのあとに今回の劣後債。
そして最後に、株
となります。
ドベ2となります。
(ドベは方言? 最下位から2番目ということね)
もしもの時の資金回収順位が低いから、こんなにも高金利なんだ。
というご理解でよろしいかと。
まあ、本当にソフトバンクグループに何かあったら、紙切れになると思ってくださいな。
それくらいの気持ちで、購入するがベストかと思います。
なので、例えば
退職金もらって、金利が2.80%(予想)も付くなら全額投入だ!
みたいな、資金の全突っ込みは絶対に止めましょうね。
次に期間のお話ですが、
35年とありますが、ファーストコールという権限発動で、5年で償還されるというお話をしました。
なにそれ?
っていうことですが、難しいことは私も専門家でないのでよくわかりませんが、私の理解する、超概要としては、
劣後債は資本算入できる。
その一言ですね。
資本算入できるということは企業としては、それはうれしいことなので。
なぜうれしいかは、各人で勉強願いますね。
で、そのうれしい夢の期間は、ファーストコールを発動できる権限を得ることができる5年間のみ。
なので、5年経ったら、企業としては うれしい期間 を過ぎてしまうので、そんなん持っていても仕方ないじゃん。となり、
ファーストコール発動!
強制償還!
となる。
そんな理解でいいかと。
でまた、新たな
うれしい期間を謳歌する劣後債を発行して資金を調達する。
そんな資金の輪廻転生でお金を廻しているということですね。
ラブラブな期間を過ぎたら、パートナを。。。
あまり良い例えではないのでこの辺で(笑)
ただ、その5年後、会社に償還できる資金がない(汗)
なんて場合は、ファーストコール強制償還は発動できません。
が、
過去にそんな会社はありません。
(某銀行で1件あったようななかったような?)
みんな5年で強制償還するものと思って買っているので、実際に償還を遅らせたら、
総スカンを食います。
信用問題!
なので、ほぼ限りなく100% 5年で強制償還がいままでの実際の世界です。
3.ソフトバンクグループは安全な会社?
知名度は、ご承知の通り抜群で、
まあ、営業利益でトヨタを抜くくらいですから・・・。
(まあ、 は意味深ということで)
5年や10年で倒産はないと思いますよ。
あの規模で、あの有名どころに多額の投資をしている会社が倒産となったら、日本経済(世界経済)もどうなるの?
って感じですからね。
今回の債権、格付け会社の評価でも、AだかA-だっけ。
会社によっては表現が違ってBBBくらいだから
投資には適合しているクラス。
めっちゃ安全! ではないけど、 やべーぞ!
というわけでもない。
まあ、格付け会社の評価なんて、大体で見ておけばいいと思います。
例えば、航空会社とか、優良な企業もあったけど、
武漢コロナウイルスみたいなことが起こると一変するわけですからね。
先のことなんて、だれにもわかりません。
劣後債って、買った後に売れるの?
売れます!!!
債券(社債・劣後債・国債などなど)は取引されますから、
やっぱいらん!
となったら売買できます。
ただ、 やっぱいらん となったとき
ソフトバンクグループの経営状態が怪しいと、購入代金を大きく下回ります。
やばい会社の債券なんてだれもいらないでしょ。
買いたたかれます。
あと、インフレが進み、例えば、銀行の金利が5%!
なんて時代になっていたら、これまた購入代金を下回ります。
銀行に預けたほうがお金増えるもんね。
逆に、去年のコロナ見たいな災難が発生して、
市中金利や銀行金利がめちゃめちゃ下がったりすると、
購入代金を大きく上回って売却も可能です。
金利がめちゃめちゃ良いわけですからね。
事実、去年のコロナショックの時は、信用のある会社(マイクロソフト・アップルなど)の債券は、当初の売り出し価格を大きく上回る金額で取引されていました。
債券の性格として、いずれにしても償還まで持ち続ければ、
投資額は帰ってきますから、投資額の損はありません。
ただし、価値 は棄損されているかも知れません。
(前述のとおりです)
4.で、買う? どうする?
・今回のソフトバンクグループの劣後債は日本円での発行なので、為替リスクもない。
・ソフトバンクグループがそう簡単に倒産するとは思えない。
・この先5年で、大きくインフレが進むとは考えにくい。
・5年くらい寝かしておいてもいいお金がある。
ちょっとだけですが、買おーーっと。
5年間、金利をもらうぜ!
というのが結論です。
みなさんはどうされますか?
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