金融資産を増やすには、一日も早く積立を開始して複利のパワーを得ることが、如何に重要かというお話です。
きょうは珍しく物語調で。
1.A君の投資
A君は20歳の時から、積立を開始しました。
バイトで稼いだか、社会人なら給料の一部ですね。
年間50万円。
月あたり41,667円です。
これを30歳まで続けました
10年間の運用成績は、
年10%でした。
トータルの積立額は
50万円×10年 で 500万円
それが複利の効果で
840万円くらいまで増えていました。
複利効果が340万円
A君は、なかなか複利いいじゃん!
と思ったのです。
ここで、年10% (驚!)
そんなんあるわけないじゃん。
と思った方も多いと思いますが、
アメリカのあの有名な、ETF達を見てください。
VTI、VOO、IVVなどなど・・・。
どれも10年間の年率は14%を超えていますので、決してできなかった数字ではないですよね。
ただ、これが未来永劫続くとは限りませんが。
ツッコミも多いと思いますが、このお話では、
今後30年も年率10%として話を進めますね。
話を戻して、
A君が、30歳頃になると、
男30、人生いろいろな行事事も多くなり、
毎年50万円の積立が少し苦しくなってきたので、
積立をやめることに。
でも、20歳から続けた積立で得たお金840万円には手を付けずに
この840万円を元本に、60歳まで同様に複利運用をすることにしました。
要するに、ほったらかしです。
ここで、ETF直接買いだと、ほったらかしの複利運用とは行きませんが、それくらいの手間はかけたということで。
または、ETFに連動するファンドを買って放置したとかね。
そのあたりのツッコミはお手柔らかに(笑)
で、、60歳時点でいくらになるのか?
この結果は、またあとのお楽しみ。
2.B君の投資
さて、A君の同級生の友達である、B君は
この話を、A君から聞き、複利スゲーじゃん。
俺もやるわ!
と30歳から同様に積立投資を始めました。
ここで、B君はA君に負けまいと、
60歳までの30年間、年間50万円を積立てることにしました。
A君が年間50万円を積立てたのは10年間。
俺は、あと30年間、50万円を積立てるんだから
60歳の時には、絶対俺の方が、
メッチャ金持ちになっているもんね!!!
そんなノリです。
3.ふたりの投資結果
そして2人が60歳になった時、はたしてどうなったか?
まずB君ですが、
トータルの積立額は
50万円×30年 で 1,500万円
頑張ったね
B君
そして、複利の効果で、この元本が
なんと
8,670万円に!
ひと財産築き上げましたね。
次に問題のA君です。
30歳までに貯めた、840万円を
60歳までは追加投資をせずに、
30年間 ほったらかしで 複利運用しました。
その結果は、
なんと
なんと
1億4,650万円
これが残酷な、積立と複利の現実なんです。
B君は1,500万円使って、8,670万円を得た。
A君は500万円使って、1億4,650万円を得た。
B君はA君より1,000万円たくさんお金を積立てたのに
結果は、6,000万円ほど少ない。
この違いは、
A君は10年早く始めたから。
それだけなんです。
今回のお題
「金融資産を増やすには、一日も早く積立を開始して複利のパワーを得ることです」
お分かり頂けたでしょうか。
4.蛇足です
蛇足ですが、もしも
A君が、30歳時点で積立をやめずに、
60歳まで年間50万円を40年間積立てながら
複利運用したらどうなっていたか?
トータルの積立額は
50万円×40年 で2,000万円
複利運用の結果は
2億3,320万円
複利効果は絶大ですね。
ただ、投資額に対してリターンは少なくなってきます。
額よりも、時間の寄与度が高いということですね。
5.注意点
最後に注意点ですが、
今回のお話は、税金を考慮していません。
また、繰り返しますが、年率10%のリターンを今後も維持できるとは限りません。
しかしながら仮に年率10%が低下したとしても、マイナスにならない限りは複利効果は得られるわけですから、ともかく複利効果を得たいなら
一日も早く、投資を始める。
このことは間違いなさそうですね。
ご参考までに今回の計算は
keisan
https://keisan.casio.jp/exec/system/1254841870
というサイトを利用しました。
なかなかの優れものですから、みなさんも活用して
お金になって下さいね。
あと、簡単な計算なら
野村証券の「みらい電卓」もなかなか使いやすいですよ。
https://www.nomura.co.jp/hajimete/simulation/seikatsu.html
6.蛇足の蛇足
さらに追加の蛇足
税金を考慮すると、
A君の場合
最初の10年で
500万円の元本が
754万円に増えます。
そして、ほったらかしの30年で
7,520万円程度
となります。
あれ?
1億4,650万円だったよね?
半分じゃん(汗)
税金、恐ろしや~~~(涙)
よく複利は人類最大の発明と、あのアインシュタインが言ったと話が出ますが、
税金こそ人類最大の発明かもしれませんね(笑)
運用最終額の1億4,650万円に
20.315%の税金なら、
1億1,000万円くらいは残りそうですが、
毎年の利金に税金が掛かるので、
運用益が大きく棄損されてしまいます。
いま流行りのリタイア「FIRE」を目指す方は
税金をしっかり考慮してくださいね。
iDeCo(イデコ)や積立NISA(ニーサ)が最高に良いのは
利金にも税金が掛からないから。
みなさん。
一日も早く投資を始めてはいかがでしょうか。
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